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(この記事は2005年に書かれたものです) J1リーグは土曜(12/3)の最終節にセレッソ大阪、ガンバ大阪、浦和、鹿島、千葉の5チームが優勝の可能性を残して最終戦を戦うという、大混戦になった。その5チームの中の一角、ジェフ千葉の新スタジアム「フクダ電子アリーナ」(蘇我球技場)にこの前行ってきた。収容人員約2万人で、観客席には屋根が付いたサッカー専用スタジアム。非常に見やすく、またアットホームな雰囲気もジェフらしくて良かった。 ジェフのゴール裏には、女性の姿も多い。彼女達には、決して贔屓の選手だけを追っているようなミーハー感覚ではなく、本気でジェフと向き合って応援している情熱がひしひしと感じられる。それでいて、決してサッカーオタク的なマニアックなスタンスではなく、真剣なんだけど良い意味で肩に力が入り過ぎていない心地よさを感じる。それはおそらく、ジェフが低迷していた時期が長く、また8年連続観客動員J1ワーストという不人気っぷりが影響しているように思える。 そのような微妙さ加減が良い意味で、アットホームな雰囲気をスタジアムに形成しているのだと、アウェーな自分は感じている。いわゆる「必死過ぎ」さがなく、でも熱い応援なのである。自分が千葉県人なら迷わずジェフに走りそうである。 私が観に行った試合は、ジュビロ磐田が相手であった。私の前の席になぜか「メロン記念日」のパーカーを着ている人が居たのには苦笑したが、ハロプロ好きにはサッカーファンも多いので不思議ではない。 メロン着ている人は例外として、観客はジェフのレプリカユニフォーム、あるいはチームシャツを着ている人が多い。サッカー場もハロプロ系ライブの会場も、こういった応援着を着る人が多い。試合(あるいはライブ)をただ観ているだけではなく「参加している」という意識を強く持っているからだろう。 千葉県花である菜の花をイメージしたというジェフのチームカラーである黄色で、スタジアムは綺麗に染まっている。そして、ほんの少しのエリアであるアウェー側は、天竜川をイメージした磐田のカラー水色で染まっている。私は千葉側で心地よい雰囲気を楽しみながら、あるジェフサポーターと会ったあの日の事を思い出していた。 今から6年前の8月、私は茨城県の笠松競技場という所に、JFL(J1、J2の更に下に位置する、プロとアマの混在するサッカーリーグ)水戸ホーリーホック対国士舘大学の試合を観に行った。 その日は猛暑で、じっとしていても汗が流れて止まらない。古びたスタジアムの客席には1,000人ほどの観衆しかいなかった。私は、スタンドの一部分の屋根が架かったエリアに腰を下ろし、地元ボランティアのおじさんが店員をやっているスタジアム売店で買った、水戸のチームフラッグを握りしめ、大学生に追い詰められるプロの試合を観た。 試合後、スタジアムのある公園前の道路に出てバス停の時刻表を見た。驚く事に次のバスは1時間近く経たないと無い。地元客は皆、自家用車で帰っていた。途方に暮れて思案していると、バス停の前に一人の女の子がやってきて、私と同じように時刻表を見て途方に暮れている。困った顔をしていたその子に声をかけた。こんな所でバスが来るまで待ってても暑いだけであるし、駅まで一緒に歩くという事で意気投合した。 途中、コンビニで道を尋ねたりしながら、国道からやがて畑の横の田舎道などを通り、1時間弱で駅に着いた。その道中、彼女とは色々とサッカーの話をした。彼女は都内に住むジェフサポーターであった。今日は水戸サポやっている友人に、一度水戸の試合を観に来てほしいと言われ、観に来たのだという。 彼女がジェフを選んだ理由は、住んでいる所から一番近いJチームが、以前は浦安市舞浜に練習場のあったジェフだったというのが始まりだという事だった。 サッカーのポジションでは、ゴールキーパーに一番目が行くという彼女の好きな選手は、当時ジェフの守護神にして日本代表キーパーでもあった下川健一であった。ジェフ以外のチームも気にかけて、特にキーパーは注目して見てしまうという彼女に、「どこのチームを応援しているのですか?」と質問された。当時の私は、東京ガスサッカー部時代からの青赤支持者だったので、「FC東京!」と答えた。彼女は少し苦笑しながら、「FC東京のサポって口が悪いですよね」と鋭いパスを出してきた。 この日の二ヶ月ほど前に、東京とジェフはナビスコカップで対戦した。当時J2だった東京はJ1のジェフ相手に苦戦したが、吉田拓郎の名曲の替え歌で「J1なんて、ラララ、ラララ、ラーラ」とやったりして、負け惜しみしながら相手をおちょくっていた。多分その時の印象が強烈だったのだろう。 彼女は私が東京と知ってからは、安心したのか感心したのか、テンションは下がるどころかトークは更に熱を帯び、話はついに日本代表論から海外サッカーの話にまで及んだ。彼女はイタリア代表フォワードのエンリコ・キエーザのファンであった。その渋さにお互い笑いながら、当時キエーザが所属していたチームであるフィオレンティーナのファンであった私と、更に熱いサッカートークを展開させていった。 サッカートークは、駅に着き常磐線の鈍行電車の車内でも続いた。盛り上がりすぎて彼女の乗り換え駅を降り過ごすほどであった。 乗換駅のホームでの別れ際、私達は特に連絡先の交換などせずに、私は「スタジアムであったら声かけて下さい。またサッカーの話をしましょう!」と手を振って別れた。彼女の住んでいる町は、東京ガスがよく試合をしていたスタジアムのある所だったから、またバッタリと会いそうな予感がした。 あれから6年という月日が流れた。残念ながら、その後彼女と会った事はない。でも、今でも彼女はジェフのゴール裏に通いつめ、11月のナビスコカップ初優勝で泣き、この日の磐田戦も、満員の観客17,080人の中の一人として、千葉コールや「エリーゼのために」のメロディに乗せて巻選手のコールを元気に歌っていたであろうと思っている。 あの日、爽やかな笑顔でジェフを、そしてサッカーを、熱く静かに語ってくれた彼女のスタンスこそが、私のジェフサポーターのイメージそのものである。 ■
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by seasonz-t
| 2010-04-11 22:43
| 関東
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